トヨタが新型ランドクルーザー250を発表。価格は520万円から、「ランクルの原点に立ち返って本来の使命と役割に忠実に」。ファーストエディションは8,000台限定の狭き門

2024/04/18

｜　ランドクルーザー250の月販販売台数は意外と多い2,250台、生産能力は十分だと言えそう　｜

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ただし海外でも異常な人気を誇るだけに当面は「長い納車待ち」が続くものと思われる

さて、トヨタが待望のランドクルーザー250を正式発表。

まずは価格から述べてみると、ディーゼルエンジン搭載車では「ZX（7,350,000円）」「VX（6,300,000円）」「GX（5,200,000円）」、ガソリンエンジン搭載車だと「VX（5,450,000円）」のみ、そして限定8,000台のみの特別仕様車として「ZXファーストエディション（7,850,000円）」「VXファーストエディション（5,900,000/7,000,000円）」といった設定です。

生産工場はトヨタ自動車(株) 田原工場と日野自動車(株) 羽村工場の2箇所となり、目標販売台数は月間で2,250台だとアナウンスされているため、相当数が生産されると考えて良さそうですね（クラウンスポーツでは700台、ランクル70では400台に設定されていた）。

新型トヨタランドクルーザー250はこんなクルマ

トヨタによれば、この新型ランドクルーザー250は「ランドクルーザーの中核モデル」「扱いやすい、人々の生活を支えるという役割と使命を担う」クルマ。

あわせて原点に回帰したとも述べており、開発コンセプトを「The Land Cruiser ＝質実剛健を追求し、お客様の生活と実用を支え、お客様に信頼されるクルマ」として定めたのだそう。

これに際しトヨタはランドクルーザー各モデルのポジションを設定し直し、70、250、300との間で棲み分けを行うとともにランクル250を「原点」だと位置づけています。

そしてこのランドクルーザー250に使用されるプラットフォームは（ランクル300同様の）GA-F、しかしランドクルーザーとしては「初」となる電動パワーステアリング（EPS）とSDM（Stabilizer with Disconnection Mechanism）を搭載したことが大きなトピック。

電動パワステはオフロード走行時におけるキックバックを低減するのに大きく役立っているとされ、これは快適性に大きく寄与していると考えて良さそうですね。

搭載されるパワートレーンは上述の通り「ディーゼル」「ガソリン」の2種となり、ディーゼルエンジン（トランスミッションはDirect Shift-8AT、駆動方式は4WD）だと排気量は2.8リッター、最大トルクは500Nm（さらにはこれを1,600〜2,800rpmで発生）、WLTCでの燃費はリッター11キロ。

ガソリンエンジン（2.7リッター）だと最高出力163馬力 / 最大トルクは246Nm、トランスミッションは6 Super ECT、燃費はリッター7.5キロにとどまります（日常的に使用するのはちょっとツライ）。

そのほか特筆すべき点は「非線形テーラードウェルドブランク」を採用したラダーフレーム（フレームのみの剛性は+50％、車体剛性は+30％）をベースとしていること、フロントにはハイマウント・ダブルウィッシュボーン式、リアにはトレーリングリンク車軸式サスペンションを採用し、前後のサスペンションジオメトリーを最適化していることなど。

ボディサイズは全長4,925ミリ、全幅1,980ミリ、ホイールベースは2,850ミリという数値を持っており、つまりはランドクルーザープラドに比較するとかなり大きく、ランクル300とほぼ同じサイズを持つことになりますが、これはランクル250が国や地域によってはランクル300のかわりに販売されるためだと思われます。

デザイン面では「信頼性」「タイムレス」「プロフェッショナル」をテーマに掲げ、歴代ランドクルーザーの特徴の一つでもある”キャビンバックワードプロポーション”の採用、周囲を確認しやすいよう低く設定されたベルトライン、さらにはアプローチアングルやデパーチャーアングルを確保するために下部をカットしたデザインを持ち、破損リスクが低い位置に設置されたヘッドライト、もしもの際にはその部分のみを交換できる分割式バンパーなど、オーナーにとって「うれしい」機能や構造も多数採用されているようですね。

ボディカラーについては「アバンギャルドブロンズメタリック」、「スモーキーブルー」といったモノトーンカラー5色に加え、ライトグレーのルーフカラーと新規開発色「サンド」を組み合わせたツートーンカラー含む全6色が用意されています。

インテリアだと「安心感」をテーマにしたデザインがなされ、悪路走行中であっても車体の傾きを把握しやすい「水平」基調のデザインを持っており（同じ理由にてオフローダーにはこのデザインが多い）、直立したAピラーによって視覚を低減させるほか、ダッシュボードを低く設定することで前方の視界を確保しています。※インテリアカラーは「ダークチェスナット」と「ブラック」の2色

加えて、開発担当者が実際に悪路を走行することで使い勝手が検証されたスイッチの形状や配置を持ち、あらゆる面においてオフローダーとしての適性が追求されていますが、こういった細部にまでの”こだわり”にはこれまでのランドクルーザーの開発と販売にて培った知見が生かされていると考えて良さそうですね。

3列シート（7人乗り）と2列シート（5人乗り）が用意され、スイッチ操作にて折り畳める50：50分割式サードシート、バックドアを開けずとも収納物の出し入れができるガラスハッチの採用など高い利便性を誇っており、すでに発売がなされている北米市場では大絶賛されていることにも納得です。

トヨタはランドクルーザー250に特別仕様モデルを追加

そしてこのランクル250の目玉ともいうべきモデルが「ZX“First Edition」「VX“First Edition」なる2つの特別仕様車。

これらはその名の通り初回限定モデルとして8,000台のみが用意されていますが、ランクル250のテーマである「原点回帰」を強く押し出した仕様を持っており、丸目ヘッドライトやマットブラック仕上げのホイールといった仕様が与えられています。※丸目ヘッドライトはZX“First Edition”に特別（標準）装備、VX“First Edition”には販売店装着オプションとして提供

なお、新型ランドクルーザー250「ZX」「ZX“First Edition”（モデリスタ用品装着車）」「ZX“First Edition”（JAOS/Toy-Factory製　カスタム製品装着車）」は関東だと4/20-4/21（ベルサール秋葉原 1階ホール）、関西だと4/27-4/28（グランフロント大阪ナレッジプラザ）に展示されるようですね。